この住宅は、おばあちゃんの為に姉弟が、共同で住むという3世帯共同住宅です。
東京都心の商店街にあった以前の家は、築50年以上の木造2階建で、亡くなられたおとうさんがお米屋さんをやっていました。おじいちゃんも亡くなり商売もやめたので、是非おばあちゃんの為に明るい日当たりの良い住宅を造って、みんなで協力して住もうというところから出発しました。
1フロア1世帯で、お姉さん・弟オーナー・おばあちゃんと3フロア3世帯の生活があります。
一戸建ての二世帯住宅より建築基準法的規制が多い共同住宅ですが、異なる3つの空間を包んでいます。建物全体は、都会の風景にとけるコンクリート打ち放しですが、街並みの連続性を考慮して、木=Arbreを前面に植樹。日本の都会の街並みは、欧米の街並みとは異なりバラバラですが、それを取り囲む木が連続していれば、統一感ある街並みになるのではないかと。
春には若芽がでて白い花が咲き、晩秋には葉を落とし、冬の日差しを建物の中に入れる木を見上げて、街行く人が季節を感じてくれることを期待しながら。
勿論、住む人にも季節と元気を与えてくれることも信じつつ。。。
No.10 大井町の集合住宅 1998年竣工
敷地面積 237.42m2(71.82坪)
建築面積 142.51m2(43.10坪)
敷地面積 487.13m2(344.33坪)